Q1 車の運転はやめたほうがいいですか?
A1

まず認識しておいていただきたいことは、運転中のめまいは事故の誘因となり、医学的な面だけでなく、社会的な面からも車の運転の可否について判断せねばならないことです。運転中は、予期せぬブレーキや急なハンドル操作を行わなければならないことがあります。また、車線変更やバックのときなど安全確認のために首を左右に振らなくてはいけないこともあり、このように頭部に加速度や回転運動刺激が加わることで、めまいが生じる危険性があります。頭の位置の変化でめまいが生じる方、きっかけがなく突然めまいが生じる方は、基本的に車の運転は行わないでください。じっと立っていてもふらふらするような場合も、車の運転はお勧めできません。ただし、激しいめまいを伴うメニエール病の方でも、お薬や生活習慣の改善などにより、めまいの発作が十分に抑えられているときは、短時間の慣れた道の運転であれば問題ないと考えられます。運転の際は主治医とよくご相談ください。また、めまい治療のためのお薬の中には眠くなったり筋肉に力が入りにくくなったりするものがあります。このようなお薬を服用中の方は、車の運転はできませんのでご注意ください。

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Q2 旅行が趣味です。飛行機に乗っても大丈夫ですか?
A2

メニエール病では気圧の変化によって症状が悪化してしまうことがあります。聴力の変化が激しく、頻繁にめまいを繰り返すなど症状が安定していないときは、飛行機には乗らないほうが良いでしょう。しかし、日常生活における精神的ストレスがメニエール病などのめまいをさらに悪化させてしまうこともまたよく知られていますので、気分転換を目的とした旅行は、治療を行っていく上でマイナス面ばかりではありません。症状が安定しているときに、気の合ったお友達やご家族の方と短時間の国内線の飛行機に乗るのであれば問題ないことが多く、むしろ旅先で美しいものを見たり、おいしいものを食べたりすることで気分転換となり治療効果も上がります。旅行を計画するときは現在の病状について主治医とご相談ください。また十分な治療によって症状が安定すれば海外旅行も可能となります。

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Q3 めまいが治まれば、スポーツをしてもいいですか?
A3

めまいのためにスポーツを 中断されている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、危険でなければ、むしろスポーツをしていただいたほうが良い場合も少なくありません。手足を動かすことによる筋力の増強効果、頭部の回転運動などによる平衡機能に対するリハビリ効果が期待できるからです。めまいの治療を受けながらテニスやゴルフなどを楽しまれている方もいらっしゃいます。内耳(ないじ)機能を障害された方は、以前よりスポーツが下手になったと感じるかもしれませんが、是非チャレンジしてみてください。ただし、良性発作性頭位(りょうせいほっさせいとうい)めまい症の方は回転運動や頭部への衝撃によって再発する可能性があります。また、前庭水管拡大症(ぜんていすいかんかくだいしょう)の方は激しいスポーツによって聴力の低下やめまいが悪化する危険性がありますので、主治医とよくご相談ください。

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