Q1 めまいに「良性」「悪性」ってあるのでしょうか?
A1

「良性」、「悪性」という言葉は本来、腫瘍に対して使われる言葉で、良性腫瘍はポリープなどのように命にかかわらないもの、悪性腫瘍は癌などのように命にかかわるもののことです。めまいの場合、腫瘍の「良性」とは意味が異なり、良性発作性頭位(りょうせいほっさせいとうい)めまい症 の「良性」は後遺症を残さず、病気が治りやすいという意味です。一方、悪性発作性頭位めまい症は、良性発作性頭位めまい症と同様に特定の頭の位置でめまいが起こる病気ですが、病変が脳にあります。そのため、悪性発作性頭位めまい症は次第に症状が悪化したり、後遺症を残したりすることがあり、「悪性」と呼ばれています。

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Q2 良性発作性頭位めまい症ってどんな病気ですか?
発症しやすい人の特徴はありますか?
A2

良性発作性頭位めまい症とは、内耳(ないじ)耳石器(じせきき)にある耳石(じせき)がはがれ、三半規管(さんはんきかん)に入ることにより起こる病気です。頭を動かすと三半規管に入った耳石が動き、三半規管を過剰に刺激し、めまいが起こります。良性発作性頭位めまい症は60〜70歳代の高齢者に発症しやすく、男性よりも女性で発症しやすいです。耳石は骨と同じくカルシウムを主成分とするので、カルシウム代謝に異常がある骨粗鬆症の人は、良性発作性頭位めまい症を発症しやすいと言われています。
また、交通事故などで頭をぶつけた人、メニエール病前庭神経炎(ぜんていしんけいえん)など耳の病気のある人は耳石がはがれやすく、良性発作性頭位めまい症を発症しやすいです。このほか、毎日同じ方を向いて寝る癖のある人や、手術の後などで長期間ベッドに寝ている人では、耳石が三半規管にたまりやすく、良性発作性頭位めまい症を発症しやすいと言われています。
(参考:まんがで読む疾患エピソード(良性発作性頭位めまい症(BPPV))

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Q3 良性発作性頭位めまい症は治る病気ですか?
A3

良性発作性頭位めまい症は治りやすい病気なので、その病名に「良性」とついています。無治療でも治ることがほとんどですが、頭位治療により、早く治ることが知られています。頭位治療は良性発作性頭位めまい症のタイプにより治療法が異なりますので、めまいを専門とする耳鼻咽喉科の先生に正しく診断してもらってから、頭位治療を受けて下さい。しかし、頭位治療を受けても長く症状が続く人もおられますし、いったん治っても、約1/3の人に再発すると言われ、再発を繰り返す人もいます。

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