Q1 めまいで受診する際、どのようなことを医師に話したらいいですか?
A1 めまいが起こった時の状況やめまい以外の症状の有無、病気の既往歴などを伝えましょう。
 

次のようなことを受診の際に伝えると医師はめまいの原因を判断するのに大変参考になります。

めまいがいつどのような時に起きたのか
(朝目覚めた時、寝返りをうった時、物を持ち上げようとした時、頭を動かした時など出来るだけ具体的に)

どのくらい持続したのか
(一過性か数分〜数時間以上持続か)
めまい以外の症状があるのか
(耳鳴り、耳が詰まった感じ、聞こえにくい、舌がもつれる、手足や顔面の感覚がおかしい、など)
また、めまいの前後でこれらの症状がどのように変化したのか
高血圧や糖尿病、高脂血症の合併の有無

(参考:めまいセルフレポート

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Q2 めまいで受診した場合、一般的にどのような検査をするのですか?
A2 問診による詳しい診察の後に、めまいの原因を調べるため、必要に応じて次のような検査を行います。
 

当科では、患者さんから病状などを詳しく聞き(Q1参照)、耳の異常が原因と疑われた場合は聴力検査を行います。その後、鼓膜の様子を診たり、耳のレントゲンを撮ったりして耳のどの部分に異常があるかを調べます。さらに、内耳(ないじ)の平衡機能にどのような異常があるかを調べるため、眼球の動きを観察する眼振(がんしん)検査や、体のふらつき程度を観察する体平衡検査を行う場合があります。
また、メニエール病が疑われる場合には、原因の「内リンパ水腫」の存在を確認するため、利尿薬投与前後に聴力検査や眼振検査を行うことがあります。
また、脳の異常によるめまいかどうかを調べるために、画像検査(CT、MRI)や神経症状の確認をする検査などを行う場合もあります。
これらの検査は初めて受診した時や病気の経過を観察する際に行います。また、検査の流れは各医療施設により異なりますので、詳しくは主治医にお尋ねください。

【当科におけるめまい検査の流れ】

診察(問診)
聴力検査、鼓膜所見の確認、
耳のレントゲン撮影、血液検査
眼振検査、体平衡検査
必要に応じて…画像検査(CT、MRI)、その他関連検査
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Q3 めまいの検査で耳の中に水を入れる検査があると聞いたのですが本当ですか?
A3 カロリックテスト(温度刺激検査)という検査で、耳に刺激をあたえてめまいを起こし、どちら側の耳に異常があるかを調べます。
 

耳の中に冷たい水またはお湯を注入すると、体温との温度差によって耳の奥(内耳:ないじ)が刺激されます。すると、耳の機能が正常な場合はめまいが誘発されます。そのときの眼球の動きをみることにより、どちら側の耳に異常があるかを調べることができます。(カロリックテストでは、冷水・お湯のかわりに冷風・温風を使用する方法もあります)。
注入した水は、鼓膜ではじかれ、耳の奥にはいっていきません。
また、カロリックテストを初めて経験するとビックリする場合もありますし、また、めまいにともなって気分が悪くなることもありますが、数分から長くとも数時間で消失しますのでご安心ください。カロリックテストは、めまいの原因を探るためには重要な検査です。不安にならず主治医の指示に従って検査に臨みましょう。
(参考:コラム5「寝耳に水」でめまいが起こる!?

外耳道に冷温水を注入すると、温度差で外側半規管内のリンパ液が対流し、めまいが起こる
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