Q1 | めまいが治まったら薬の服用をやめてもいいですか? |
A1 | めまいが起こらなくなったからといって自分の判断で服用をやめず、必ず医師や薬剤師に相談しましょう。 |
めまいを治療する薬には、めまいやめまい感を和らげる抗めまい薬や血液の流れを改善する循環改善薬、耳の中にむくみがある場合にはこのむくみを改善する浸透圧利尿薬、傷んだ神経を修復するビタミン剤などがあります。これらの薬は、めまいの症状の改善やめまいの再発予防を目的に服用します。めまいが治まっても原因事態が解消されたとは限りませんので、めまいが起こらなくなってもしばらくの間薬の服用を続ける必要があります。原因が解消されたかどうかは医師の診断によって判断されますので、自己判断で薬の服用をやめるのではなく、必ず医療機関を受診し相談してください。 |
Q2 | 薬の服用でめまいは完全に解消されますか? |
A2 | たいていは薬の服用で解消されますが、病気の種類や症状の程度によって薬以外の治療が必要となることがあります。 |
めまいの治療は薬による治療が中心となりますが、症状が重い場合や病気によっては薬だけで完全に治すことが困難なケースも少なくありません。このようなケースでは、理学療法やリハビリが有効な場合もありますので主治医と良く相談することが大切です。メニエール病ではめまいだけではなく、難聴、耳鳴りなどの耳の症状をともないます。中でも症状の重いメニエール病では、薬でめまい発作の回数を減らしたり、軽くしたりすることはできますが、難聴の進行は薬では防げないことがあります。めまいがあまりにも頻繁に起こって日常生活に支障が生じたり、難聴の進行が早い時には手術が行われることもあります。 |
Q3 | メニエール病の薬はどのくらいの期間服用するのですか? |
A3 | めまいの程度やそのほかの症状(難聴や耳鳴りなど)の状態によって、薬の服用期間は異なります。 |
薬による治療が中心となるメニエール病の治療では、原因となっている耳の中のむくみ(水腫)を改善する浸透圧利尿薬や血流の循環を改善する薬、神経の働きを正常に保つビタミン剤などが用いられます。浸透圧利尿薬を服用することで耳の中のむくみ(水腫)は徐々に解消され、一般的には1ヶ月くらい服用を続けるとめまいなどの症状が落ち着きます。その後も循環改善薬やビタミン剤を服用しますが、患者さんのめまいの再発状況やめまい感の有無、難聴や耳鳴りなどの症状や検査結果にあわせて服用期間や投与量を調整します。 |
Q4 | 苦くて飲みにくい浸透圧利尿薬を飲むコツはありますか? |
A4 | 冷やしたり、少し薄めたりして苦味を和らげる方法があります。 |
メニエール病の治療に用いられる浸透圧利尿薬は少し苦味があります。当科では液剤のタイプを処方していますが、飲みにくいと感じる方には、冷蔵庫で冷やしてから飲む方法をまず紹介しています。それでも飲みにくいといわれる方には、飲むときに氷を入れたり、冷たい水で薄めたり工夫して、服用を続けていただいています。また、レモンの絞り汁を入れたり、リンゴやオレンジなどの果汁100%ジュースを少し加えると飲みやすくなるという方もいらっしゃいます。 ただし、薄めすぎると効き目が弱くなることがありますので、薄める場合は2倍程度を目安にしましょう。また、牛乳と混ぜると固まったり、甘みの強いものを混ぜるともっと飲みにくい味に変わってしまうこともありますので、詳しくは薬局へご相談ください。
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